●1985(昭和60)年
涜書atランダム 書物は軽蔑されるためにある
『週刊就職情報』1月10日号(改題・抜粋・加筆して『レトリックス』収録)
涜書atランダム 神なき里の予断と偏見『週刊就職情報』1月17日号
涜書atランダム 「キャベツ」は社会のビタミンだ。『週刊就職情報』1月24日号
涜書atランダム 知恵熱の「赤い羽根」『週刊就職情報』1月31日号(抜粋・加筆して『レトリックス』収録)
涜書atランダム 三時間二千円の平凡な佃煮『週刊就職情報』2月7日号
涜書atランダム 勝つためには何もするな『週刊就職情報』2月14日号
涜書atランダム 馬鹿になりきれぬ「笑い」『週刊就職情報』2月21日号
涜書atランダム 我ワル故ニ我読んじゃった『週刊就職情報』2月28日号
[座談会]「若手批評家」の現在−3− 富岡幸一郎 司会)三田誠広『早稲田文学』3月号
涜書atランダム 言葉そのものが幻想的なのよ『週刊就職情報』3月7日号
涜書atランダム 大きく硬く馬鹿らしい『週刊就職情報』3月14日
涜書atランダム 泰平の凄み『週刊就職情報』3月21日号
投手論・投手は嫉妬の頂点に屹立しつづけねばならない『日本プロ野球革命宣言』収録
反テレヴィ論・残酷な明視にたえてこそプロである 改題して『日本プロ野球革命宣言』収録
84日本シリーズ第四戦観戦記 山田久志が敗けた試合 草野進(対談)
スポーツ紙の記号分析 捏造される後日譚
走塁論・走ることの凶々しさを懐柔しつつけるかぎり、プロ野球に未来はない(浦上達之名義)改題して『日本プロ野球革命宣言』収録
送球論・その一瞬、野手らは最後まで非凡たりつつけねばならない(浦上達之名義)改題して『日本プロ野球革命宣言』収録
審判論・審判は果敢なミス・ジャッジを通して試合を挑発せねばならない(小川健太郎名義)『日本プロ野球革命宣言』収録)草野進編・著『プロ野球批評宣言』冬樹社(3月25日刊)
涜書atランダム 単調「日めくりカレンダー」『週刊就職情報』3月28日号
[対談]「その時、キャパの手はふるえていた!」 尾辻克彦『流行通信』4月号(改題して『半解釈』
涜書atランダム 「批評界」のコペルニクス『週刊就職情報』4月4日号
涜書atランダム 成功者の自伝『週刊就職情報』4月11日号
[書評]「知」と「終焉」、そして「救済」の物語 蓮實重彦『物語批判序説』『週刊読書人』4月15日号(改題して『半解釈』収録)
涜書atランダム 資本主義社会のベストセラー『週刊就職情報』4月18日号
涜書atランダム キヤッ、火がこわい!『週刊就職情報』4月25日号
[翻訳]知識人と権力 M・フーコ/G・ドゥルーズ『杼』4号(4月25日)
5月以降 『ナンバー』に隔号連載あり(調査中)
涜書atランダム いま下品であること
『週刊就職情報』5月2/9日号
《難問》あるいは明白さの誘惑『両翼の騎士−笠井潔研究読本』北栄社(5月5日刊)(『半解釈』収録)
涜書atランダム 過激にして愛敬あり 『週刊就職情報』5月16日号
涜書atランダム 1×1=0へのあこがれ 『週刊就職情報』5月23日号
文化85 穴吹=南海の屈託のない明るさに比べ王=巨人の小心さには、思わず目をそむけたけなる。王=巨人、内包する「貨幣」の価値形態的実態を知らずに慎重さと小心さをこのまま自堕落に混同しつづけたら、どうなるだろうか。(葉名義)『朝日ジャーナル』5月24日号(改題して『半解釈』収録[プレーイング・マネージャーは『資本論』的必須課題である]と改題・加筆・訂正して『日本プロ野球革命宣言』収録)
涜書atランダム 健康とテツガク 『週刊就職情報』5月30日号
涜書atランダム 地方アズNO1 『週刊就職情報』6月6日号
涜書atランダム 小説と知性 『週刊就職情報』6月13日号
くわいぎゃく新聞 真実のプロを視つめて [所収]『半解釈』 『週刊就職情報』6月20日号
くわいぎゃく新聞 阪神シンドロームが噴出した 『週刊就職情報』6月27日号(改題して『半解釈』収録)
くわいぎゃく新聞 「男」になろうとする女は醜い 『週刊就職情報』7月4日号(『半解釈』収録)
くわいぎゃく新聞 「極道」ものをめぐる本質とタテマエ 『週刊就職情報』7月11日号(『半解釈』収録)
文化85 その事象のもつ負性を、装飾と転位を伴いつつ懐柔するために二乗のドライブで、語りは増幅する。y=xというこの披露宴型言説を、この日のテレビ中継は徹底して演じたのだった。六月二四日、松田聖子・神田正輝結婚。(葉名義) 『朝日ジャーナル』7月12日号(改題して『半解釈』収録)
くわいぎゃく新聞 死んだ魚は目をみりゃ分かる 『週刊就職情報』7月18日号
くわいぎゃく新聞 宇野を責任感から解放せよ 『週刊就職情報』7月25日号(『半解釈』収録)
くわいぎゃく新聞 プロの審判もまた演出者たれ 『週刊就職情報』8月1日号(『半解釈』収録)
くわいぎゃく新聞 朝潮は角界の江川である『週刊就職情報』8月8日号(『半解釈』収録)
「動物」らの季節 『野性時代』8月号(『半解釈』収録)
「草野進」のプロ野球批評の鋭さは、あくまでも至近距離で体験されるべき「事件」としてとらえている処だ。『NEXT』8月号(『半解釈』収録)
くわいぎゃく新聞 江川は何故オールスターで甦るのか?『朝日ジャーナル』8月15/22日号(『半解釈』収録 [球宴論 オールスターで甦る者のみが真の一流で]あると 改題・加筆・訂正して『日本プロ野球革命宣言』収録)
文化85 平凡な反復性を本質とするプロ野球とは違い、高校野球の魅力は初回と最終回に頻繁に現出するあの幾多の光景にある。単調な反復ではなく、明確な始まりと終わりとに鼓吹されることこそが、このゲームをロマン主義的な立場たらしめる。(葉名義)『朝日ジャーナル』8月16日号(『半解釈』収録)
くわいぎゃく新聞 ゴルフ・ウェアーは恥かしい記号である『週刊就職情報』8月29日号(『半解釈』収録)
[座談会]プロ野球症候群 草野進 蓮實重彦 『プロ野球観戦学講座』収録
球団歌孝 (対談)小川葉月『プロ野球観戦学講座』収録
続・顔面論(小川葉月名義)『プロ野球よ!』冬樹社(9月1日刊)
祝祭としてのタイガーズ『産経新聞大阪版』9月3日(『プロ野球観戦講座』収録 [錯覚論 八五年タイガーズをたえず想起せよ]と改題・加筆・訂正して『日本プロ野球革命宣言』収録)
かいぎゃく新聞 甲子園はマゾの聖地である 『週刊就職情報』9月5日号(『半解釈』収録)
かいぎゃく新聞 金森の雄叫びは死中の生である 『週刊就職情報』9月12日号(『半解釈』収録 改題・加筆・訂正して『プロ野球革命宣言』収録)
かいぎゃく新聞 サッカーに祭りの活力をとりもどせ 『週刊就職情報』9月19日号
文化85 阪神タイガーズの信じがたい勢いとは、無根拠にして甘美な錯覚の総和に他ならない。錯覚を放任する阪神と自覚を管理する巨人。だが、祭礼の心性に通じるこの種の錯覚こそ、プロをプロたらしめる真の糧なのである。 『朝日ジャーナル』9月20日号([乱錯乱の饗宴]と改題して『半解釈』収録)
かいぎゃく新聞 巨人の左腕は何故ノーコンか? 『週刊就職情報』9月26日号(『半解釈』収録)
文化85 『オフサイドはなぜ反則か』?ゴールの一瞬は祭りの終焉である。ゴールに近く位置することを禁ずるこのルールは、祝祭渦中という悦ばしい「立場を離れて」、得点=終焉を急ぐ不心得者を罰するためのものだった。(葉名義)『朝日ジャーナル』9月27日号([「オフサイド」が罰するもの]と改題して『半解釈』収録)
*かいぎゃく新聞 深尾真実のピアスは国民総動員法を否定する『週刊就職情報』10月3日号
かいぎゃく新聞 後楽園球場は現代日本の縮図である『週刊就職情報』10月10日号(『プロ野球観戦學講座』収録)
*かいぎゃく新聞 カール・ルイスはアマチュアの鑑である『週刊就職情報』10月17日号
[座談会]阪神優勝を「哲学」する 柄谷行人 高橋源一郎『朝日ジャーナル』10月18日号
かいぎゃく新聞 斉藤の「油断」は無知と愚鈍さの証しである『週刊就職情報』10月24日号
文化85 落合博満ほど記録を軽蔑することを知っている選手は稀である。あの不良じみた遅れ気味のバットスイング。落合の才能の突出に委ねられて初めて記録は単なる数字であることをやめ、勝敗もまた単なる勝ち負けを越え輝く。(葉名義)『朝日ジャーナル』10月25日号([落合の誘惑]と改題して『プロ野球観戦學講座』収録)
[アンケート]マンガの「いま」をめぐる10の質問『現代詩手帳』10月号
「蓮實重彦」を克服する方法『〈批評〉のトリアーデ』トレヴィル(10月25日刊)(『リアリズムの構造』収録)
[座談会]原始共産制は近代官僚制ぶっ飛ばせるか−「虎」と「獅子」を哲学する上野昂志 平野純 『朝日ジャーナル』11月1日号
老兵は消えずただ汚すのみ−今日的プロ野球「老害」論『新日本』11月号
かいぎゃく新聞 西武優勝の原動力は広岡のメガネフレームにある『週刊就職情報』11月7日号
かいぎゃく新聞 東京六大学は永遠に不滅である『週刊就職情報』11月14日号
*殺人の露出と報道の言説『キャンパス・カレンダー』11月15日号
かいぎゃく新聞 王を首にできぬならせめてユニフォームを変えよ『週刊就職情報』11月21日号
かいぎゃく新聞 吉田のメッセージは組長の紋切型である『週刊就職情報』11月28日号
かいぎゃく新聞 広岡・松岡・定岡が示したプロへの教訓『週刊就職情報』12月5日号
ホンのあとがき『半解釈』『新日本』12月号
かいぎゃく新聞 ソープランド嬢ついにインターをうたう『週刊就職情報』12月12日号
かいぎゃく新聞 バレーボールは比類なくおしゃべりな競技である『週刊就職情報』12月19日号
文化85 バレーボールは、本来おしゃべりなスポーツである。少女らの歓声と嬌声という原始言語はこの競技の本質の大々的反響なのだ。が、自堕落に「外部」に共有された本質は「内部」を膨張させる。(葉名義)『朝日ジャーナル』12月20日号([言語遊戯としてのバレーボール]と改題して『プロ野球観戦學講座』収録)
[書評]八方破れの明るさ(栗本)非=性愛的「対話」の退屈さ小坂修平『〈現在との対話〉栗本慎一郎』
『図書新聞』12月21日号
かいぎゃく新聞 85年のスポーツ界を回顧する『週刊就職情報』12月26日号
「六大学野球」幻想論『キャンパス・センサー』17号(発行年月日不明)(『半解釈』収録)